オーバーウォッチ リーグが始まる前にも無数のトーナメントが開催され、多くのドラマが生み出されてきました。

初開催シーズンでは、過去に実績のあるメンバーを集めたチームは当初から優勝候補と考えられていました。韓国最高峰の大会であるOGN APEXカップで活躍していたメンバーを集めたLondon SpitfireやDynastyはその一例です。彼らに注目が集まる中で忘れられてしまいがちですが、そんなチームがもう一つ存在します——それは、元EnVyUsのDallas Fuelです。

2016年にAPEXで優勝し、その後のコンテンダーズ・シーズン1:ノースアメリカでも優勝を果たしたチームであるにもかかわらず、Dallasは当初、優勝候補だとは見られていませんでした。リーグで最初の対戦相手はSeoulで、Dallasは2-1で惜敗しました。残念ながらその次のValiant戦でも調子が上がることはなく、彼らはシーズン開始から一ヶ月にわたって苦戦を続けました。

Fuelがようやく息を吹き返したのはステージ1の最終週。すべてのチームに負け続けていたShanghai Dragonsを相手に勝利をあげました。決して強い相手ではありませんでしたが、それでも勝ちは勝ちです。DallasのスターDPS、Timo “Taimou” Kettunenはこれで自信を取り戻し、Los Angeles Gladiatorsとの最終戦に挑みました。

予告通りDallasは3-1で勝利を収め、メンバーたちはこれまでで一番嬉しそうな表情を見せていました。その後、Taimouは試合前のメッセージをこう説明しました。

「かつての自分が持っていた自信を取り戻したかったんだ。気持ちを盛り上げたかった」と彼は言います。「虚勢だったとしても、(試合前に)アドレナリンがあふれてくるからね」

オーバーウォッチ リーグのように長期間に渡るリーグ戦では、チームの士気が特に重要です。最近のDallasの勝利は形ばかりの勝利だと思えるかもしれませんが、長い目で見れば精神的にも順位においても意義があります。

「勝たなければいけないんだ。シーズン1のプレイオフでは、すべてのマップが重要になるからね」とTaimouは言います。「オーバーウォッチ リーグはリーグ全体で見る必要がある。ステージだけじゃない」

チーム全体としてもステージ1をいい形で終えており、ステージ2でも初日にDragonsに勝利している通り、少なくともこれまでのところは、その勢いを維持できています。それでも、Fuelがスタートダッシュでつまずいてしまった事実は否定できません。Taimouはリーグ開幕当初のチームのパフォーマンスに対してだけでなく、自分自身の不甲斐なさにもいら立ちを感じていました。

「(オーバーウォッチ リーグが)始まるまで、もう長い間、本気で練習することがなくなっていたんだ」と彼は言います。「意味がないように思えて、自分が上手くなれないことの言い訳を探そうとしていた。韓国のプレイヤーたちは一日中練習してる。彼らはOWLにすべてをかけて挑んでいる。彼らはとても上手くなって、僕は遅れをとってしまった。でも、今は違う。個人練習を多くやるようになったし、チーム内の練習試合にも以前よりも真剣に取り組むようになった」

自身の配信では「自分はもうヒットスキャンはプレイできない」と発言していましたが、最近のTaimouは以前よりも積極的です。

「ランクをやり込んで、試合動画を見直して、アシスタントコーチのPeakにアドバイスをもらうんだ」と彼は言います。「その後、個人で的を絞ったエイム練習をやる。少しずつ以前の自信を取り戻せている。それがすごく大きいかな」

Taimouの練習内容と姿勢の変化は彼だけでなく、チームも変えました。オーバーウォッチの黎明期に成功を収めていたにもかかわらず、EnVyUsは戦術的なアプローチを取るチームではありませんでした。才能あるプレイヤーを揃えて熱心に練習していたものの、チームは効率を考えるよりも、「やる気と個人のスキルだけで、ただひたすら戦うだけだった」とTaimouは言います。

「他のチームは有名なプレイヤーだけでなく、無名なプレイヤーもいて、ハングリー精神がある」と彼は付け加えます。「彼らには勝ちたいという強い意志がある。僕らはそういう気持ちを随分前に失っていたんだ。でも、どん底に落ちて、熱い気持ちが戻ってきた」

チャンピオンというものは、いつでも自らの力で復活を果たすものです。彼らにも復活の兆しは十分に見えています。以前はサポートスタッフや組織力に大きく頼ることはありませんでしたが、Fuelは将来に向けてトップギアで改革を進めています。

「(KyKyや)Peakがすごく力になってくれている」とTaimouは言います。「僕らはずっとまともにコミュニケーションがとれていなかったんだけど、それがようやく改善してきたんだ。チームが盛り上がっているのを見られるのは嬉しいね」

優勝争いに加わるべく、今はゲーム内容に修正を加えて、より効率的な練習計画を立てることに集中しています。オーバーウォッチは普通のスポーツのように体を鍛える必要はありませんが、Dallasは健康的な肉体を維持すれば精神的にも好影響があると考え、一歩踏み込んで、体のトレーニングも始めました。

「きっちりと食事をとるようにしている」とTaimouは言います。「プレイヤーは1日に2回、ランチとディナーの食事をとる。すでに調理されていて、各自の量が決められている。体にいい食事をとるようにして、全員が健康を維持できるように個人トレーニングも受けるようになった。数ヶ月後には、体力と気持ちの両面で見違えていると思うよ。今後のステージではそれが大きな力になると思う」

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